1箱に入る容量を越えていたら個口数を自動で設定されるようにしたいというケースがあります。
商品ごとにサイズを設定し、1箱に入る容量から自動的計算される個口数を設定するための運用アイデアをご紹介します。
具体的な利用シーン
サイズ係数が100の商品が1箱に入るのは2個までの場合、3~4個購入されたら自動的に個口数を2個口に変更し、送り状を印刷すると2個口用で2枚印字されるようにします。同様に、5~6個購入されたら自動的に個口数を3個口に変更し、送り状を印刷すると3個口用で3枚印字されるようにします。4個口以上も自動的に設定されるようにします。

利用する機能
設定内容
商品マスタ
商品マスタを編集し、サイズ係数を設定します。

商品マスタのサイズ係数の決め方の例を参考にしてください。
出荷伝票のマクロ
マクロの条件は必要に応じて適宜変更し、必ず動作検証をしてから利用してください。
出荷伝票のマクロを1つ登録します。
- 条件
- [合計数量]条件「0」[と同じか、大きい]
- 自動処理
- [値を変更する]式「
outbound_delivery.delivery_package_quantity = ceil(outbound_delivery.total_size_coefficient / 200)
」
- [値を変更する]式「

項目の説明
outbound_delivery.total_size_coefficient
は「出荷伝票の自動計算フィールドの合計サイズ係数」です。
outbound_delivery.delivery_package_quantity
は出荷伝票の「梱包数」(個口数)です。

式の中で200で割っている理由は、出荷伝票の合計サイズ係数に対して、段ボールの容量の200で割ることで、段ボールの数がいくつ必要かを計算するためです。
実際の動作例と解説
受注伝票のマクロに登録した、条件[すべての条件を満たす]とき[合計数量]条件「0」[と同じか、大きい]は、すべての出荷伝票があてはまる条件なので、すべての出荷伝票に対してマクロを実行することができます。

一部の出荷伝票にだけ適用したい場合はその条件を設定して利用してください。
サイズ係数100の商品が6つ購入された場合
サイズ係数100の商品が6つ購入されると、出荷伝票の合計サイズ係数は「600」と自動計算されます。
すべての出荷伝票に対して、以下の自動処理が実行されます。
outbound_delivery.delivery_package_quantity = ceil(outbound_delivery.total_size_coefficient / 200)
outbound_delivery.total_size_coefficient
は600なので、600÷200を切り上げした値がoutbound_delivery.delivery_package_quantity
に設定されます。
600÷200=3
「3」を切り上げした「3」という値が、出荷伝票の梱包数(個口数)に設定されます。
そのためサイズ係数100の商品が6つ購入されると、出荷伝票の梱包数(個口数)は自動的に「3」が設定されます。
サイズ係数100の商品が7つ購入された場合
サイズ係数100の商品が7つ購入されると、出荷伝票の合計サイズ係数は「700」と自動計算されます。
すべての出荷伝票に対して、以下の自動処理が実行されます。
outbound_delivery.delivery_package_quantity = ceil(outbound_delivery.total_size_coefficient / 200)
outbound_delivery.total_size_coefficient
は700なので、700÷200を切り上げした値がoutbound_delivery.delivery_package_quantity
に設定されます。
700÷200=3.5
「3.5」を切り上げした「4」という値が、出荷伝票の梱包数(個口数)に設定されます。
そのためサイズ係数100の商品が7つ購入されると、出荷伝票の梱包数(個口数)は自動的に「4」が設定されます。